「ノンパラベン」や「パラベンフリー」って最近よく聞きませんか?
シャンプーには製品が腐ってしまうのを防ぐために防腐剤が入っています。
防腐剤の中でももっともよく使われているのが、パラベンですが、「パラベンフリー」ってどうなんでしょうか?
今回は防腐剤とシャンプーの関係と、「パラベンフリー」のカラクリをご紹介していきますね!
1.シャンプーに防腐剤が入ってる理由とは
防腐剤は製品が腐らないようにする
防腐剤って、そもそも何のために入れるんでしょうか?
防腐剤(ぼうふざい)とは、(1)微生物の侵入・発育・増殖を防止して、(2)腐敗・発酵が起こらないようにする、「静菌作用」を目的として使われる薬剤である。
出典:Wikipedia
Wikipediaには、こう書いてあります。
細菌や微生物の繁殖を抑えて、製品が腐らないようにすることが防腐剤を添加する目的なんですよ!
細菌にもたくさんの種類があります。ただ、多くの細菌は繁殖するために「水」「温度」「酸素」が必要になります。
シャンプーって60~70%くらいが水でできていて、温度も高い浴室に保管されてますよね。
細菌にとっては、元気いっぱい動ける環境なんです!
だから、防腐剤がなければ雑菌がすぐに多量に繁殖してしまい、シャンプーの品質が維持できないんです。
未開封のシャンプーは腐らない?
シャンプーって使用期限ないですよね?
実は、化粧品の表示は未開封の状態で3年以上品質を保てる製品については使用期限を記載しなくてもいいよ!って決まりがあるんです。
未開封でも、シャンプーは半分以上水で、高温の場所で保管してしまったら、菌が繁殖してしまうんじゃないの?
と思いますよね。
けど実際は、未開封なら大丈夫です。
理由はこんな感じです。
- 製品を容器に充填するとき、菌の少ないクリーンな部屋で充填されている
- 未開封のシャンプーに入っている水はとってもキレイな水
- 窒素など不活性ガスを高濃度で入れている
もちろん、防腐剤が細菌の繁殖を抑える効果もありますが、
「そもそもシャンプー容器内に菌が少ない」、「不活性ガスがで満たされている」のが大きな理由です。
なので、未開封のシャンプーは細菌が増えず、長期間腐ることもないんです!
防腐剤の種類は意外と多い
防腐剤にもたくさんの種類があります。
- パラベン
- フェノキシエタノール
- サリチル酸
- ソルビン酸K
- メチルイソチアゾリソン
などなど…もっといっぱいあります。
化粧品に配合できる「防腐剤」は医薬品医療機器等法で決まっているんです。
ここに書かれている成分は厚生労働省から防腐剤として認められた成分ってことです。
もっとたくさんの種類の防腐剤が書かれているんですが、それぞれの防腐剤は、「どの濃度まで配合していいか」というのも実は決まっています。
濃度の数字が高いほど、防腐剤をたくさん配合できる=皮膚トラブルが起きにくい安全な成分といえるんですよ!
それでも、最大配合濃度は1%で、シャンプーに配合されているのはせいぜい0.3%くらいです。
多くの化粧品に配合されている防腐剤を紹介しましたが、一番よく使われて、古くから使われているのが「パラベン」です。
2.パラベンは悪なのか?パラベンフリーのカラクリを紹介
「パラベンフリー」ってどうゆうこと?
「防腐剤は、お肌によくない」
「パラベンも合成成分だからお肌によくない」
だから、パラベンフリーがいいんだ!!
「パラベンフリー」って聞いたことないですか?
オーガニック志向のシャンプーや自然由来の成分を押してるシャンプーでよく見かけます。
パラベンフリーだから、パラベンが入ってないってこと?
その通りです。
パラベンフリーはシャンプー中にパラベンが入っていないことです。
パラベンフリーなのにシャンプーが腐らない不思議
パラベンって、防腐剤の代表だったんだから、パラベンフリーならシャンプーに防腐剤が入ってないってことでしょ!
そう思うかもしれません。
ただ、パラベンフリーのシャンプーにも使用期限は基本書かれていません。
それはつまり…パラベンフリーでもシャンプーは腐らないってことになります。
パラベンフリーのシャンプー=防腐剤フリーのシャンプーではありません!!
パラベンフリーのシャンプーにもシャンプーが腐らないようになっているんです。
パラベン以外の防腐剤は入れても、おっけー?
もうなんとなくお分かりの方も多いかもしれませんが…
防腐剤にもたくさんの種類がありましたよね。
パラベンフリーのシャンプーには、ほかの防腐剤が入っているんです!!
シャンプーにほかの防腐剤入れとけば、パラベンが入っていないのでパラベンフリーって書けるし、シャンプーも腐りません!
このシャンプーもパラベンフリーを押してます。
ただ、防腐剤としてメチルクロロイソチアゾリノンとメチルイソチアゾリノンが配合されています。
この2つの防腐剤は最大配合量は0.1%と0.01%です。
パラベンの最大配合量の10分の1と100分の1なんです!
最大配合量が低いということは、それ以上配合しちゃうと刺激性だったり肌トラブルがおきちゃうかもしれない=刺激性が強い成分なんです。
つまり、同じ防腐剤だけどパラベンよりも刺激性のある成分が配合されているということなんです!
3.ノンパラベンでシャンプーは選ばないで!
シャンプーは使用環境や保管環境を考えれば、絶対防腐剤は必要だと個人的に思います。
確かに、細菌を殺すための防腐剤なので、人間の細胞にも悪影響があるんじゃないの?って思うかもしれませんが、人間と細菌を比べたら、人間ははるかに大きいですよね。
細菌と同じように細胞がダメージを受けて、肌トラブルになる…何てことはありません。
むしろパラベンは長い間防腐剤として使われていて、厚生労働省からも1%以内なら、安全だよって認められた成分です。
同じ防腐剤の中でも安全性は高いので、「パラベンが入ってないから」って理由でシャンプーを選ばないでほしいです…
さっきお話したみたいにパラベンよりも刺激性のある成分が配合されていることがあるので!
特に、敏感肌の方やアトピー持ちの方は注意してください。
ノンパラベンのシャンプーに変えてみたら「逆に肌がかゆくなった」、「アトピーがひどくなってしまった」なんてことになりかねません。
4.まとめ
いかがでしたか。
今回は最近よく見かけるノンパラベンについてご紹介しました!「ノンパラベンのシャンプー=添加物が少なくていいシャンプー」ではないんですよね…
なので、「パラベンが入ってるか・入ってないか」でシャンプーを選ぶのはやめてください!
シャンプーの性能や特徴を決めるのは間違えなく洗浄成分です!どんな洗浄成分が使われているかをしっかりチェックしてシャンプーを選んでくださいね。