少し前にノンシリコンシャンプーがはやりました。
シリコン入りシャンプー = だめ
ノンシリコンシャンプー = いい
って思っている方も多いんじゃないかと思います。なので、この認識が広がったんでしょう?
そもそもシリコンってどんなものなのか、髪や頭皮にいいのか?悪いのか?解説していきますね。
さらに、シリコンとの上手な付き合い方も合わせて解説していきます!
1.なぜノンシリコンブームがきたのか?
シリコンをめぐっては、ノンシリコンシャンプー肯定側、ノンシリコンシャンプー肯定側、意見がたくさん出てきます。
それぞれの意見と私の意見は後でお伝えしますが
まず!
シリコンシャンプー = だめ
ノンシリコンシャンプー = いい
この認識が広がったきっかけは何だったのでしょう…
それは、ノンシリコンシャンプーを販売する企業の広告戦略が始まりでした。
すでにシャンプーの市場の大部分を握っていた、大手数社の牙城を崩すために打ち出された戦略でした。「シリコン」を悪者にしてノンシリコンを打ち出したんです。
この戦略が大当たり、シリコンへの悪いイメージが広がりました。
髪の問題ってすべての年代・性別に関係なく敏感ですから、当然ですよね…
2.シリコンってなに?
化粧品やシャンプー、コンディショナーに配合されているのは、シリコンではなく正式にはシリコーンといいます。(化学的には全然違うものです。)
シリコンはケイ素(Si)のことです。ケイ素は珪石から取り出すことができます。
珪石は河原などに落ちている白色の石です。きっと見たことあると思います。ケイ素は半導体や太陽光発電のソーラーパネルに使われます。
シリコーンはシリコンと酸素がくっついたシロキサン結合(-Si-O-Si-)を持った化合物のことです。
シリコーンはめっちゃ便利で、わたしたちの身近で沢山使われているんですよ!
コンタクトレンズ や整形手術で体に埋めるのもシリコーン樹脂です。あとは、泡を消す消泡剤として缶コーヒーなど食品への添加もされています。
ちなみに…
シャンプーやコンディショナーの成分表を見ても、シリコーンとは書いてないんです!(分かりにくい…)
シクロペンタシロキサンやメチコン、ジメチコン、ジメチコールといった成分がシリコーンという意味です。→化学式が成分ごとで違うので名前がたくさんあるんですね
ポイント
シャンプーに配合されているシリコーンは慣例的にシリコンと呼ばれているので、ここからは、シリコーンのことをシリコンと書いていきます。
3.シリコンって危険なの?
ここから、気になるところですよね!
シリコンは…安全です。
整形手術で体に埋め込んだり、直接食べることもしていますしね。
だからといって、なにも気にせずどんどんとり続けていいとは言い切れません…
人が作った化学物質なので、まだわからない事もあるんです。付き合い方が大切ですね。
4.なんでシリコンが配合されるのか
シリコンのメリットを知ると、なんでシリコンが配合されるのか、わかります。
シリコンのメリット
- 髪の表面をコーティングしてくれる→しっとり・ツヤツヤに仕上がる、髪がまとまる
- ドライヤーやヘアアイロンの熱から髪を守ってくれる
- 摩擦を抑えてくれる
- 髪の手触り・指通りを良くしてくれる
いっぱい、いいことあるじゃん!って思いませんか?
シリコンは別に悪者じゃありません。いいところもたくさんあります。
シリコンを配合する目的は髪のコーティングです。
強い洗浄成分(ラウレス硫酸○○やラウリル硫酸○○)がメインに配合されているシャンプーは、洗浄力が強すぎるので、シャンプーしたときにキューティクルが溶けたり、はがれ落ちたりしてしまうんです。
シリコンを配合しておけば…髪の指通りや手触りがよく仕上がります!
悪い言い方ですが…
安価なシャンプーの仕上がりをごまかすためにシリコンが配合されています
今度は、シリコンのデメリットをまとめます
→メリットがあればデメリットもあります。
シリコンのデメリット
- 仕上がりが重くなってしまうことがある
- 髪に残りすぎるとカラーが入りにくい&パーマがかかりにくくなることがある
- 頭皮に吸着して毛穴をふさぐ(?)
「頭皮に吸着して毛穴をふさぐ」これが、ノンシリコンシャンプー肯定派の一番の主張でした。
シリコンが頭皮をコーティング→毛穴をふさぐ→頭皮や髪が不衛生に→ハゲる
こんな広告を打たれたら、みんな不安になりますよね…
ここについては、正しいところもあるかもしれませんが私は間違っていると思います。
シリコンは確かに吸着しやすい特徴を持っています。
けれど、大手化粧品メーカーはシリコンが毛穴をふさぐことはないという研究結果を出しています。
私自身、シリコンが直接毛穴をふさぐことはないと思っています。
ただ、シリコンが頭皮に残った汚れに吸着することはあると思います。
汚れは疎水性で、シリコンも疎水的なので、汚れにもくっつきます。
これが、シャンプーでキレイに洗い流せないと、頭皮に残り、毛穴をふさいでしまう…ってことはあると思います。
なので!
汚れを頭皮に残さずシャンプーして、頭皮を健康に保っておくことが一番大切なんです。
5.シリコン、ノンシリコンの前にまずは洗浄成分をチェックして!
ノンシリコンシャンプーを使うとシリコンで髪をコーティングできないし、シャンプー中やシャンプーした後に髪同士の摩擦でキューティクルが傷ついてしまうんじゃ…?と思う方もいると思います。
シリコン以外にもキューティクルへのダメージを抑える方法があります。
それは…
なので、洗浄力がマイルドで泡立ちのいいシャンプーを選ぶことが大切です!
ただ、汚れはしっかりと落とさなければなりません。
それができるのが、アミノ酸シャンプーなんです。
アミノ酸シャンプーは頭皮のバリア機能に必要な皮脂は残しつつ。余分な汚れは洗い流す優れモノです。
泡立ちが弱いことがデメリットとして言われていますが、複数のアミノ酸系・ベタイン系の洗浄成分を組み合わせることで泡立ちを良くしています。
(ベタイン系はアミノ酸系と同じように優れた洗浄成分です。かなり刺激が少ないのが特徴の洗浄成分です)
なので!
頭皮を健康に洗い上げるアミノ酸シャンプーにまず変えてみてください!
6.シリコンを避け続けるのはかなり難しい…
どーしてもノンシリコンがいい!!って考える方もいるかもしれません。
けれどそれって、結構難しいんです…
シャンプーでシャンプーした後、コンディショナーなトリートメントを使っていますか?
ノンシリコンにこだわるのであれば、コンディショナーやトリートメントの成分もチェックしてください!
コンディショナーはシャンプー後の髪をコーティングして髪同士の摩擦やドライヤーの熱からキューティクルを守ることが目的です。
トリートメントもコンディショナーと同じように、髪をコーティングしながら髪の内部に栄養を補給することが目的です。
髪のコーティングといえば…シリコンです。
なので、実はシリコンを配合しているコンディショナーやトリートメントはとてもたくさんあるんです!
7.自分の髪と相談して目的別で使い分けてほしい!
結局、シリコン・ノンシリコンってどっちでもいいんでしょうか?
私は自分の髪の状態や仕上がりに合わせて使うのがベストだと思います。
シリコンがおすすめの人とノンシリコンがおすすめの人を上げますね!
シリコンがおすすめの人
- しっとり、まとまりのある仕上がりがいい
- カラーやパーマをよくする、ダメージが気になる
- うねりが気になる
ノンシリコンがおすすめの人
- ふんわりした仕上がりがいい、髪を上げてセットしたい
- カラーもパーマもあまりせず、髪のダメージもあまりない
- 仕上がりがぺたんこになってしまう
自分の髪がどんな状態なのか、どんな仕上がりにしたいのかでシリコンかノンシリコンを選ぶのがいいと思います!
8.まとめ
いかがでしたか。
今回はノンシリコンシャンプーが広まったきっかけから、シリコンが配合される目的、シリコンとの上手な付き合い方を解説しました。
シリコンは危ないから、使っちゃだダメだ!というわけではありません。
ただ、使いすぎると色々問題が起きてくるかもしれないので、髪に塗りまくるのはやめてくださいね。自分の髪と相談しながら、上手に付き合っていくことが大切なんです!